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Fランユニバーシティ

Fラン大学生の見るに堪えない日常と、親不孝と、楽しいこと。

お前ら、ライン工をしたことはあるか。

この前の記事で「お前ら、日雇いバイトは絶対やっとけ」の記事はご覧いただけただろうか。

 

 

www.flan-univ.info

 

前回は、さながらカイジのような「イベント設営バイト」であったが、周りからの反響があったので、今回は「ライン工」をした時の話をしていこうと思う。

 

 

 

~Epilogue~

 

 

ーーー僕はまた、日雇いバイトに参加していた。

ボロいマイクロバスに乗り込み、ついた工場では刑務作業の様な仕事が待っていた…。

 

 

 

 

これからは時系列でお送ります。

 

 

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これは、ある男の己との戦いの記録である。

 

 


24 Time Effect

※よろしければ、時間ごとにこれを脳内再生してください。

より臨場感をもってお楽しみいただけます。

 

 

19:00 着いた先の工場で命じられたのは、ベルトコンベヤーにプラスチック部品を流していく仕事だった。

段ボールから部品を取り出し、向きを合わせて回転寿司のレーンの幅くらいのベルトコンベヤーに流していく作業だ。

ベルトコンベヤーには、部品を入れる小さな小窓があり、小窓の端には金属の棒が二本突っ立っていて、部品を入れるたびにその金属棒が光っていたから、どうやらこれで僕が部品を入れているか確認しているのだろうと察した。

 

20:00 正直、楽勝すぎて鼻歌を歌いながらゆっくり部品をベルトコンベヤーに流していた。これ楽勝やで!

社会の窓

社会の窓

これ歌ってた

 

21:00 楽しいことは、長く続かない。工員から、ここにある部品を全部流せないと帰れないということをやんわりと伝えられた。そう、僕はノルマがあることに気づかずに12時間あるうちの2時間を浪費してしまったのだ。背後には山盛りに積まれた冷蔵庫が入りそうなどデカイ段ボール。その数23個。その中に入っている無数の部品…。休憩なんて要らなかった。

 

21:05 俺は、働きたいんだ…。

 

21:15 休憩時間は憔悴しきっていた。

どうやってあの数を終わらせればいいか、そればかり考えていた。

 

21:30 休憩時間が終わった。最初は鼻歌を歌いながらしていた作業も、この時間帯になると焦っていた。終わらない。僕は必死に部品をベルトコンベヤーに流していた。

 

0:50 この時間帯になると眠たくなってくる。僕はうっかりベルトコンベヤーのセンサーに手を触れてしまった。

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その瞬間、強烈な電撃が僕の身体を走った。静電気などというものでは無い。感電である。僕は飛び上がり、うずくまった。これは何かの刑なのか。僕は悪いことをしてここに連れてこられたのでは無いかという妄想も浮かんできた。 そして僕はセンサーに完全にビビってしまっていた。もう、以前のスピードは出せない。くじけそうになったその時、最初の休憩のブザーが鳴った。

 

 

 

2:00 休憩時間はカロリーメイトを食べたが、これほどカロリーメイトをまずいと思ったことは無い。宇宙船で働かされているのでは無いかとも思わせる無機物感たっぷりなカロリーメイトを見ていると、無性に腹が立った。

 

2:30 休憩が終わり、僕はまたベルトコンベヤーの前にいた。カロリーメイトを食べたからか、意識はしっかりとしていた。しかし、完全に機械の一部になっていた僕は、センサーに触れて感電しても、うずくまっている時間は少なくなり、電気を感じなくなってきていた。

手は勝手にベルトコンベヤーに部品を置き、手を止めるということも無かった。

 

その時だった。自動で検品をする機械が僕の部品を置くスピードに追いつかず、内部で部品が詰まってしまった。

 

3:00 僕はその時、人間を超えた。

機械が予想もしないスピードでベルトコンベヤーに部品を置いていた自分の順応性に恐怖すら感じた。

すぐに工員が飛んできて、機械を停止させ、詰まった部品を取り除いてくれたが、僕はただのエラーであると認識した様だった。機械が動き始めると、もう僕は部品をベルトコンベヤーに入れるロボになっていたのだ。感情なんて、ここには必要無いんだ。

 

4:00 笑いが止まらなくなった。

 

5:00また休憩のブザーが鳴った。山の様にあった段ボールはとうとうあと一箱になっていた。僕はノルマを2時間も早く終了させようとしていた。工員は驚いた様子で僕に新しい段ボールを手渡した。

 

仕事はまだある。何故手を止めているのか?といった表情だった。

 

僕は機械なんだ。

文句を言ってはいけない。

そう悟った僕は静かに頷いた。

 

7:15 気がついた時は機械が止まらないギリギリのスピードで作業ができるようになっていた。感情を少しでも出すと、部品を置くリズムが途切れてしまう…。

 

7:30 その時だった。

突然肩を叩かれた。振り返ると初老の男が一人立っていた。「交代だ。」

すると彼は僕のやっていた作業を始めた。僕は交換されたのだ。開放だった。

 

7:45 詰所に戻り、着替えてマイクロバスに乗り込んだ。朝日が眩しかったことしかあまり覚えていない。

 

 

 

 

そのあと大学に行って講義を受けたが、全く記憶が無い。出席の紙を出した後、気絶したように眠っていたようだ。友達から「帰ったほうがいい」と言われ、近所のスーパー銭湯に行った。

スーパー銭湯の風呂の中で眠って溺死しかけたが、なんとか今生きています。

そして、這いずって本業の接客のアルバイトに行ったが、

接客業が、今まで以上に楽しかった。

 

もう、日雇いバイトは懲り懲りだ。

 

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ほなまたね。